東埼玉新聞社
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 2012年11月26日第186号(復刊第4号)
議会選出の監査委員を連続否決!
人事弄ぶ!

越谷市議会 佐々木議長の責任は重大
候補の2議員“さらし者”に! 「人格」「識見」ともナシの評価?
会期中の再選出に全く努力せず閉会! 単なる議会ポストの1つ!
提案した市長のメンツ丸つぶれ! 違法状態6カ月は市民への背信!
 越谷市議会は、6月定例会に続き9月定例会でも議会選出の監査委員の同意人事議案を否決し、選出を12月定例会に先送りした。全国的に前例のない事態だが、ほとんどの議員は「6カ月の欠員」という違法状態に何の疑問も痛みも感じていないようだ。監査委員の職責及び市民の付託には関心がなく、ただ議会の役職ポストの1つとしか考えていない。だから2回ともその議会で選出する努力を全くしないで閉会、先送りして平然としていられる。。欠員でも何ら影響がないという認識こそ、義務を放棄した市民への背信と受け止めるべきではないのか。2005年にも議会選出の監査委員を否決したことがある。
 責任の大半は、否決される可能性が高いのに、十分な調整をしないまま、提案者の市長に推薦した佐々木浩議長(民主党・ネット・無所属の会)=写真=にある。議会では「人事案件の否決は不信任に相当する」と言われるが、佐々木議長は辞任する素振りもなく、議員及び会派のいずれからも責任論が出てこない。次の議長選びの方がもっと混乱するということらしい。人事を弄んで楽しむ風潮が常態化しているのに、議会の論理しか頭にないようだ。昨年4月に選出された議員の多くが市民に開かれた議会や議会改革を掲げいくつか具体化している。が、ここに来て会派間の不信・対立が激化し、同僚議員を認めず無視や排除の動きも加わり、相互信頼を育てる環境が壊れてしまった。混乱や対立が各議員の論理的思考を促し、市民目線の立ち位置を確かめるものになれば、無駄ではないかも知れない。

混乱の伏線 「議長もう1年」で衝突
 越谷市議会は昨年4月の改選後、者の会議で、伊藤治議長が所属する自民党市民クラブが「問題なく務めてきたので、もう1年続けさせて欲しい」と申し出た。他の会派は「協議中の問題なので認められない」と反発。    
 民主党・ネット・無所属クラブ、新政会、保守無所属の会の3会派は「留任するなら議長不信任案を出す」と結束、数では18人と過半数を占めるため、伊藤議長は辞表を提出した。
 自民は「議会改革の本丸は議長の任期」との思いが強く、改革の芽を「数で押し切られた」という“遺恨”に。6月議会を前にした5月、会派代表会派代表者の会議で1年交代が慣例になっている「議長の任期」問題が話し合われ、 「2年・2年」と「1年・1年・2年」 の案を検討した。が、 合意に至っていなかった。
民主・新政・保守の3派と自民・公明連合が対立する構図が出来上がった。

6月議会 「否決」事前に知っていた!?
 当初、候補に挙がったのは金井直樹議員(自民党市民ク)。 議長継続の話が解決しない中、継続に反発する3会派が江原千恵子議員(保守)を推した。金井議員側は数では公明を加えても足りないため降り、江原議員に“一本化”され、佐々木議長は高橋努市長に推薦した。
採決の結果は賛否同数の15となり議長裁決で否決に。佐々木議長が挙げた理由の「現状維持の原則」は賛否同数の場合に使われる理屈だが「必ず使わねばならない」のではなく「使ってもいい」だけ。自らが反対票を投じたに過ぎず、自分が推薦した候補を自ら否決するという愚を犯した。しかも、高橋市長の顔に泥を塗って……。
  反対した議員によると、民主会派3人の反対が見込まれ17で否決できる見込みで、佐々木議長も知っていたという。はじめから江原議員を選出する気などなく、否決して恥をかかせるのが狙いだった !?

 金井議員が降りたことについて、「数の横暴に抗議して」(自民議員)、「議長が困っているから」(公明議員)といい、「採決での賛否は別」という考えだった。 見事な理屈の使い分けである。 議長が推薦することは、賛成を前提とした紳士協定ではないだろうか。 子供のけんかじゃあるまいし “ジコチュウ” もほどほどに! 否決しても議長は全く困っていない。大事なのは、議会の義務を果たしているか、市民の不利益に繋がらないか、いう基本的姿勢。
 自民は6月議会の市政報告で、「江原議員には監査委員に求められる『人格の高潔さ、行政の職務に対する識見』に欠ける言動がある」と反対の理由を説明。正論の説明責任なのか、議員間の信頼を壊す暴論なのか…。議会選出の監査委員に相応しくないなら議員としても同じ理由が当てはまる。 変な二元的発想をやめ、 法的に認められた 「議員除名」 の手続きをとればいい。
 議長会派の民主は、6月に1 人、9月に4人が反対したと見られる。この会派がまとまらないため混乱が起こると指摘する議員もいる。確かに “内憂外患” で会派の一体感はなく、最大会派の任を果たし切れていない。


9月議会「共産賛成」と情報操作?
 6月に降りた金井議員を公明が推薦 (自民は役職を求めないことを宣言) 。保守無所属の会が再び江原議員を推す。佐々木議長が「否決された者を推薦できない」と裁定し、金井議員を市長に推薦した。結果は賛成14、 反対16で再び否決された。
 金井陣営の票読みは、自民5、公明6、共産2。民主と新政から最低3人の賛成が必要だった。ところが共産は人事にコミットしない姿勢で一貫しており、可決の見通しはゼロだった。推薦者も無責任なハナシ。
 また、6月の否決理由の撤回を条件に賛成する水面下の動きもあったようだが、自民が拒否したという。
 採決当日の朝、「共産が反対だ」と慌てる姿があった。説得に失敗した言い訳のパフォーマンス。悪用された共産は「信用問題」だと憤る。
 議長が各会派への働きかけを十分にしないことも再び露呈した。

 2012年11月26日第186号(復刊第4号)
衆院選12月16日投票
  審判受ける与党の民主前職 
  自民新人…攻め切るか 
  みんな・維新が参戦…波乱?!

 本紙管内の3区と14区は民主、自民、 共産の3党が公認候補を擁立する。 =敬称略
 民主前職の細川律夫、中野譲はマニフェストの目玉項目の多くが実現できなかったことを反省しつつ、「実務的には政権交代前の政治を前進させた」自信を見せている。しかし民主への不信には強いものがあり、有権者の審判が注目される。
 自民は3区に黄川田仁志、14区に三ッ林裕巳を立てる。それぞれ昨年1月、3月に公認され地道な活動を続けてきた。自民に追い風の選挙と言われ、両陣営とも政権奪還に燃えているが、浸透は“イマイチ”。 両区とも自民県議の2人が維新から立候補するため影響は避けられない。黄川田は選対が支部と市議団に分かれた点も不安材料。
 共産は3区に広瀬伸一、14区に苗村光雄を擁立する。消費増税や原発問題など近年になく有権者の反応は良く、相当の支持拡大が見込まれそうだ。
 3区には、みんなの新人宮瀬英治、維新の新人谷古宇勘司が名乗りを上げ第3極の競合となる。 宮瀬は越谷のみんな県議が頼りで、谷古宇は越谷の足がかりが弱い。2人が第3極ムードで民主、 自民を脅かす盛り上がりを作り出せるか。
 14区では維新の新人鈴木義弘が三郷など南部地域だけでなく北部への浸透を図る。“地元密着度” の弱い中野を押さえ込み、“王者”三ッ林との接戦になる気配だ。

復興・脱原発が最大テーマ!
 昨年の東日本大震災・原発事故は大きな課題を突き付けた。とくに原発をどうするかは、これからの社会の有り様と国民の生命・生活に関わるテーマである。各党・候補者の政策の吟味が必要だ。
 地震と津波被災地の復興は遅々と進まず、原発地域の十数万人が“棄民”状態に置かれ、地域コミュニティと自治体も破壊されたままだ。超法規的・機能的な救済と復興策が求められている。
 なぜ脱原発か。人類の生存に関わる問題だからである。処理方策を見出せない原発廃棄物を永遠に出し続けることは、 経済成長神話に由来するのではないか。 電力がなければ産業も生活も成り立たない、と。原爆同様に2発目がないと目が覚めない?
 一刻も早く原発の廃止プロセスを決め、長い年月がかかるが国民の意思としてやるしかないし、世界中に働きかけるべきだ。
 脱原発の理念のもと、エネルギーだけでなく、産業構造から生活スタイル、社会の有り様、行政機構、あらゆるものをリセットすればいい。国民は起こるであろう不便や不自由は我慢し、食・住・職&文化があれば…を覚悟。


衆議院選挙立候補予定者 (11月26日現在)


埼玉3区 草加市、越谷市
   有権者数460,493人(2012年9月2日現在)

細川律夫(ほそかわ りつお)68元厚生労働大臣 民主前F
弁護士、 党代議士会会長、党社会保障と税の一体改革調査会長。元衆院決算行政監視委員長
旧社会党から3回目の挑戦で90年初当選。厚労大臣として労働法制改革の公約をほぼ実現したが、その他の分野は未達成。高知県出身、明治大法卒。

黄川田 仁志(きかわだ ひとし)42環境コンサルタント 自民新
海洋科学の研究者として環境政策の矛盾や外交力の弱さを痛感、政治を志し松下政経塾に。政治の役割は「経済の公平性を保つことと社会的弱者への救済」。日本を元気にする合言葉は「自立」と「誇り」。神奈川県出身、東京理科大理工卒

広瀬 伸一(ひろせ しんいち)56党埼玉県委員 共産新
党埼玉東部南地区委員長、党3区国政対策責任者。元埼玉医療生協(現医療生協さいたま)勤務。
「安心の医療制度、消費税に頼らない社会保障」という医療生協での経験が原点。原発即時ゼロを強く訴える。群馬県出身、中央大夜間部法卒


宮瀬 英治(みやせ えいじ)35元NGO理事長 みんな新
ベネッセ(旧福武書店)で女性と子供向けの出版事業に従事。「結果が全て」と徹底努力し同時に学生時代に設立したNGO活動に取り組む。親しい人の自死を機に、未来に希望が見えないのは政治にあると確信。「人の役に立ちたい思い」から転身を決めた。ブラジル生まれの東京育ち、早稲田大商卒。

谷古宇 勘司(やこう かんじ)61元県議会議長 維新新
社会福祉法人理事長、市体協副会長。32歳で自民党から県議初当選、連続8回当選、県議団幹事長、県連政調会長などを務めた。維新からの出馬で離党。国政選挙の度に手を挙げるも実現せず、ようやく念願の出馬。草加市生まれ、獨協大学法卒。


埼玉14区 八潮市、三郷市、吉川市、
松伏町、幸手市、旧庄和町、旧鷲宮町、旧栗橋町、
杉戸町 有権者数420,102人(2012年9月2日現在)

中野 譲(なかの じょう)45前外務政務官 民主前A 
外交を中心に活躍。政権担当で分かったことが多く、「人間力」に尽きると言う。後援会や政党支部を組織せず、「杯を交わした人がどれだけいるか」が選挙の基本姿勢。東京都出身、明治学院大経済卒、米ドレクセル大大学院。

三ッ林 裕巳(みつばやし ひろみ) 57医師 自民新
日本大学医学部臨床教授。春日部市立病院勤務や日本歯科大附属病院副院長を歴任。
3代4人目の世襲だが、兄・隆志氏の急逝を受け公募を経ての出馬で気にしていない。幸手市生まれ、日本大医卒。

苗村 光雄(なえむら みつお)56党役員 共産新
党東部南地区副委員長。日本電子機器、東京土建労組、八潮民主商工会など勤務を経て党専従に。
03年,05年に続き3回目の立候補。「消費増税はくらしも財政もこわす」「原発のない未来を子どもたちに」を訴える。福島県出身、東海大第二工卒。
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